日本に一時帰国してたときに覗いた模型店で見つけたモデルです。前から手に入れたかったので、つい買ってしまったもの…(汗)
今はなくなってしまった日本エアシステム(JAS)が飛ばしていた虹色塗装のボーイング777-200です。JASは国際線の拡大を狙ってジャンボジェットの導入を考えてたんですが、財政難で、機体のコストや経済性を考えて、B777に変更したんだそうです。それで1997年から7機のB777を導入しました。
JASは、東亜国内航空と呼ばれていた時代にエアバス機を導入して、エアバス社の虹色の塗装を譲り受けてコーポレートカラーとしたそうです。以降、虹をイメージした塗装を所有していたヒコーキに施します。特に有名なのは、B777とほぼ同じ時期に導入したMD-90に施した7種類の虹色塗装。これは故黒澤明監督にデザインを依頼したものでした。
B777については、インターネットで全国から公募して機体デザインを決めることになった結果、この虹色を胴体にぐるぐる巻きにした塗装が選ばれました。北海道の中学生がデザインしたものだそうです。機体に虹をぐるぐる巻きにするって発想のため、世界でも非常に珍しい左右非対称な機体デザインになったってところがポイントです。このぐるぐる巻きの虹色から、B777には「レインボーセブン」って愛称がつけられることになりました。
こういう多様な塗装でもほかの大手二社(JALとANA)とは一線を画していましたが、機内サービス面でも独自性を打ち出し、そういう面に惹かれる利用客もいたみたいです。しかし、もともと採算のとりにくいローカル線中心の運行だったり、バブル経済の崩壊などで慢性的に経営不振。2002年にはついにJALと経営統合ということになってしまいました。事実上、JALに吸収される形に近かったみたいです。
モデルになった機体はJASが最初に受領したレインボーセブン1号機です。今でもJALの国内線で活躍してるはず。ただ、JALの鶴丸な旧塗装よりも一足早く、JASの虹色塗装は経営統合後に変更になったJALの新塗装に塗り替えが完了したため、今ではこの虹色塗装は写真でしかみることができなくなっています。